デコンパイルは逆コンパイルとも呼ばれますが、完成されたEAを元のプログラミング言語に戻し編集可能の状態に戻すことを意味します。つまりEAがどんなロジックで作られているかを見ることができる状態にすることです。MT4では2014年2月のアップデート以前のBuild600というバージョンまではデコンパイルすることが可能でした。現在ではプログラムの保護がより複雑となり、デコンパイルすることはほとんど不可能です。
デコンパイルができたときは、EAの盗用が相次いでいました。デコンパイルすることができるので、ロジックをそのままコピーして少し改造すればオリジナルのEAとして販売できてしまいます。ひどい場合には改造せず、そのままプログラムを盗用し名前だけを変え、別サイトで販売するというものもありました。こういった被害が増えると、開発者は本来得られるべきであった販売料を得ることもできませんし、知的財産が侵害され続けている状態となります。
デコンパイルという行為自体は違法ではないものの、プログラミングを盗用する行為は犯罪です。EAにも著作権が認められているため、それらを盗用すると盗作行為となります。以前はデコンパイルがかんたんにできたことから、盗用問題が非常に多く発生していました。そういったトラブルを防ぐために、現在ではデコンパイルはほぼ不可能となっています。
「プログラミングの勉強のためにどうしてもプログラミング内容を知りたい」という場合は、オープンソースのMT4のEAを利用してください。これは開発者が意図的にEAのプログラミングを閲覧可能な状態にしているものです。これには実装EAがとして使えるもの、あるいはダミーのまざったあくまでサンプルのものがあります。もしくはMT4のメタエディタにはもともとサンプルEAが搭載されているのでそれを利用してください。