ドローダウンとは、資金がどのくらい減少したのかを表す指標です。最初の資金からの減少率を表すのが絶対ドローダウン(Absolute drawdown)、最大資金からの減少率を表すのが相対ドローダウン(Relative drawdown)です。
たとえば、初期資金が100万円で、50万円にまで資金が減少していれば絶対ドローダウンは50%です。初期資金が100万円で200万円にまで一時資産が増えるも、再び100万円にまで資産が減ったときは、絶対ドローダウンは0となります。一方、最大資金からどれくらい資金が減少したかを表します。初期資金が100万円で、300万円に資金が増え、その後100万円にまで減った場合は、300万円に対する200万円減ということで(200万円÷300万円×100=約66%)相対ドローダウンは約66%となります。
このドローダウンは、MT4のEAを見分けるときに役立ちます。EAのバックテストを見ると損益や利益率などに目がいきがちですが、このドローダウンも重要な判断要素です。同じだけの利益を出している2つのEAがあった場合、注目すべきはドローダウンです。EA①がドローダウン50%でEA②がドローダウン30%だった場合、優秀なのはEA②です。
ドローダウンが大きいEAはそれだけリスキーで損失を出しやすいということを示しています。損失が膨らむと精神的にもつらく、資産管理にも影響を与えます。なるべくリスクの低いMT4のEAトレードを行うためにも、ドローダウンはなるべく小さいものがいいでしょう。
逆に比較したいMT4のEAのドローダウンが同程度だった場合は、その他の要素、たとえばプロフィットファクターなどを比較し、利益率の高いEAを選ぶといいということです。MT4のEAのバックテストを見る際は、それぞれの項目を単体で判断するだけでなく、総合的に比較して判断するのが大切です。